写真展『ナワリヌイ This is Navalny』
2026年2月16(月)〜27日(金)
早稲田スコットホールギャラリー(早稲田奉仕園内)
火曜〜土曜 11:00〜19:00 日・月・祝 11:00〜18:00
※最終日は17:00まで・入場無料
2月16日 13:00〜 ナワリヌイの追悼イベント開催
謎の獄中死から2年、アレクセイ・ナワリヌイ氏の命日に合わせて、
在日ロシア語話者が集まり、展示ギャラリー内にて追悼イベントを開催します。



ロシアの著名な報道写真家 エフゲニー・フェルドマン氏が11年にわたって追い続けてきたナワリヌイの姿を集めた写真集「This is Navalny «Это Навальный»」の出版を記念し、現在、各国の有志の手によって写真展が開かれています。本展はその一環として、アレクセイ・ナワリヌイの死から2年目となる2026年2月16日から開催される日本初の写真展です。会場には約40点を展示します。
フェルドマンは、11年もの間、ナワリヌイの人生と闘いの瞬間を記録してきました。報道写真家としての適切な距離と、観察者としての公正さを保ちながら、可能な限り近い場所で彼に寄り添い、その姿を追い続けました。このような「深い関わり」と「客観性」という稀有な組み合わせによって、彼の写真の中には驚くほど生き生きとしたナワリヌイ像を見ることができます。
フェルドマンが写し出すのは、プーチンに果敢に挑んだ恐れなき政治家としての姿だけではなく、素朴で誠実で、オープンで、周囲に気を配り、よく笑い、言葉や行動に驚くほどの正直さがにじみ出る、ひとりの人間としてのナワリヌイの姿でもあります。フェルドマンの作品には、ナワリヌイの「強さ」と「人間らしさ」という重要な二面性が刻まれています。
まるで未来のロシア大統領を思わせるような、自信に満ちたリーダーとしてのナワリヌイの姿。その一方で、妻ユリアの手を優しく握る瞬間や、コーヒーを飲んだりカップ麺を食べたりするプライベートな姿には、親近感を覚えます。また、そこには「緑色の塗料(ゼリョンカ)による攻撃」など、政治的迫害の象徴的事件の場面も記録されています。
政治家として決意に満ちた姿、家族との親密な時間や日常、そして迫害──このような対照的な瞬間をとらえた数々の写真によって、市民的抵抗の象徴であると同時に、稀に見る誠実さとエネルギーに満ちたひとりの人間としてのナワリヌイの人物像が立体的に浮かび上がります。
フェルドマンの写真は、それ自体が、高まる圧力のなかで自国を変えようとし、真実を語ることをやめなかった人々と、その活動を写し取った「視覚による抵抗」であり、この時代を物語る力強い証言なのです。








エフゲニー・フェルドマン氏は、ロシアを代表するドキュメンタリー写真家・編集者の一人。1991年生まれ、モスクワで育つ。2022年1月には、過激主義に関する容疑で訴追される危険からロシアを離れ、ラトビアに拠点を移した。
2012年から2016年まで、ロシアの主要な独立系新聞社『ノーヴァヤ・ガゼータ(Новая газета)』の専属フォトグラファーを務めた。その後はフリーランスとして、『Mashable』『メドゥーザ(Медуза)』『The Washington Post』『GQ Russia』など、国内外の著名なメディアに協力。
2021年から2025年までは『メドゥーザ』に写真家兼編集者として勤務し、現在は個人プロジェクトに取り組んでいる。
フェルドマン氏は、ウクライナのマイダン革命と戦争をテーマにした写真集を皮切りに、2016年のアメリカ大統領選挙や、モスクワのサッカークラブ「スパルタク」を追った作品など、国際的な政治や社会を題材にした写真集を発表してきた。
2017~2018年には、アレクセイ・ナワリヌイ氏の大統領選挙キャンペーンの内側を描いた個人プロジェクト『This is Navalny(Это Навальный)』に取り組んだ。2011年から2022年にかけて撮影された写真の一部は、フェルドマン氏にとって4冊目となる同名の写真集として出版され、メルボルン、アムステルダム、ベルリン、パリなどで展覧会が開催された。
2018年には、ロシアで唯一のドキュメンタリー写真専門誌となった自主制作誌『Svoy』を創刊。自身のフォトストーリーに加え、他の写真家の作品も掲載する独立系メディアとして注目を集めた。
2024年には、ロシア、ウクライナ、ベラルーシで目撃し撮影してきた歴史的出来事の舞台裏を詳しく綴った自伝『Dreamers vs. Cosmonauts』を刊行した。


1995年、ウクライナ・クリミア半島生まれ。法律家。AN(アレクセイ・ナワリヌイ)写真展実行委員会代表。
ウクライナ人として育つが、19歳の時、ロシアによるクリミア併合により故郷を奪われ、ロシア国民として生きることを強いられる。この出来事によって、「自由の価値」や「人間の尊厳」について深く考えるようになる。 故郷に帰還できず、将来への道を見失うなか、アレクセイ・ナワリヌイ氏の勇気と人間性に希望の光を感じ、自分の意志を表明する手段として、平和的な抗議活動に参加するようになる。 2021年にはモスクワでのナワリヌイ氏逮捕に抗議したことから、ロシア当局に拘束され、家宅捜索を受ける。翌年2月、ロシア軍がウクライナ侵攻を開始。強まる圧力の中で、外国への「亡命」の道を選ばざるを得ず、アニメを通して親しみのあった日本への避難を決意。 2024年2月のナワリヌイ氏の死に大きな衝撃を受け、彼が伝え続けた「自由」や「人間の尊厳」の大切さを、ロシア・ウクライナ・日本の人々と共に考えたいという思いを強く抱くようになる。このような背景から、この度、この写真展とシンポジウムを企画した。



