組織的な偽りが蔓延するロシア社会で、危険を顧みず真実を語り、プーチンの独裁と政権の腐敗に真正面から立ち向かったアレクセイ・ナワリヌイは、クレムリンにとって最大の脅威となりました。当局からさまざまな圧力や妨害を受け続けたナワリヌイは、2020年には毒物ノビチョクによる暗殺未遂に見舞われます。ドイツで治療を受け、一命を取りとめたにも関わらず、ロシアに戻って市民と共に闘うことを望んだ彼は、モスクワに到着するや否や空港内で拘束され、そのまま収監されました。

過酷な刑務所間を移送され続け、自由を奪われてもなお、彼は真実を語ることをやめませんでした。
2022年2月24日、ロシア軍によるウクライナへの全面侵攻が始まった日。ナワリヌイは刑務所内から戦争を非難するメッセージを発し、その責任はプーチンにあると明言しました。

そして、2024年2月16日。北極圏の流刑地での突然の死。

ナワリヌイの死の衝撃は瞬く間に世界に広がり、各国の政治指導者やジャーナリスト、市民たちがその死を悼み、最後まで信念を貫いた彼の勇気を称えると共に、ロシア政府に対して抗議の声を上げました。その死は日本でも連日大きく報道され、良心に忠実で、信念を貫いた彼の姿は、日本人の心にも深く印象づけられました。2年の月日が経った今も、彼の言葉は自由・尊厳・不正への抵抗を呼びかける声として響き続けています。

どの時代にも、権力の圧力に屈することなく真実を伝えようとする人々が存在します。
アレクセイ・ナワリヌイもまた、その系譜に名を連ね、歴史にその名を刻む存在となったのです。